雪がうすく積もっていて、まだ溶けない。

 

仕事で腹立たしいことがあった。

 

私はいつだって反発によって動いてきたから、本当だったらそれをエネルギーにしてまた頑張ることが出来たはずだった。ただ、今回は怒りの感情よりも同時に発生した哀しみの方が大きくて、いや、哀しいというよりもなんだろう、辛い。辛くて苦しかった。

 

今日は家を出たもののなんとなく仕事に行く気がしなくて、でも行かないわけにはいかなくて、本屋に行った。どうしても未映子の書いた文章を読みたくて、家に帰ればあるのに、部屋のどこにあるのかも明確に頭に思い描くことが出来るのに、どうしてもいますぐ読みたくて、『世界クッキー』を買いました。

電車のなかで未映子の紡ぐ文章を読んでいると少し気持ちが落ち着いてきて、なんとか頑張れそうだと思った。思ったのに、職場に着くと突然土足で踏み込まれた。どうして。どうしてそういうこと言うんだろうと思って辛くて、でもきっとあちらからするとあちらの言い分が正論で、きっと私のことは間抜けで無能な女に見えたのだろうと思う。私はずっと唇を噛んでいて、その内側にできている口内炎を舌の先でいじっていた。

拷問のような時間がすぎて解放されたとき、涙が出てきた。

 

私はこの一件でこれから何度泣くだろう。

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