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父の話

私の父はなかなか面白いひとだ。
むかしは友達が「うちのお父さん親父ギャグ言うのー最低ー!」みたいなことを言っていると、そんなユーモラスなお父さん良いな、うちの父は真面目で堅物だから・・・と思っていたんだけど、父、面白かったわ。

最近面白くなったのか、その面白さに幼少の私が気づいていなかったのかわからないけれど。

 

おそらくまだ姉が生まれていなかった頃、父と母が新婚当初住んでいた家には犬がいたらしい。その家は父の上司の持ち家だったとか、なんかそんなかんじだったと思う。「犬付きとは知らなかった」と父は言っていたがそんなことがあるのか。まぁあったんだろう。


「ご近所から犬のことで苦情が来ちゃってさ」
「鳴き声とか?」
「いや、臭いから洗えって」

 

それほどまでに臭い犬に衝撃。

 

「水がすごい嫌いな犬でさ」

「あぁ、シャンプー嫌いな犬はいるって聞くね」

「だから後輩社員を助っ人で呼んで、3人がかりで洗うことにした」

 

 

3人で洗わなければならない臭い犬。

 

「おおごとだね、一大プロジェクトだね」

「だから始めに犬に言い聞かせたんだよ。俺を噛むことはかまわない、それでも俺はおまえを洗うぞ、って」

 

格好良い。

 

「す、すごいね! ドキドキしてきた!」
「その後すぐ噛まれたんだけど」

 

噛まれたのか!

 

「それでなんとか綺麗になったんだけど、手伝いに来ていた後輩が“この犬白かったんですね”って」

まさかオチまで…!

 

もうね、つっこみどころ満載。淡々と話すもんじゃないからね。

 


そんな父は年に数回、以前の仕事仲間と旅行に行く。前日にどこ行くのか聞くと「知らない」と言われる。肉を食べようとか魚を食べようとか、そういったことだけ意見を出し合って、行き先は誰かが決めるんだそうだ。父はそれを決める立場にないのか興味がないのか知らないけど、毎回当日になるまでどこに行くか知らない。だから私も父が帰ってきてからどこに行ったのか聞く。
前に日光に行った際、朝ホテルの人が「お詫びの品です」と、全員分にお菓子の包みを持ってきたらしい。「お詫びって?」「昨夜のボヤ騒ぎです」「そんなことがあったの?」「知らなかったんですか!?」というやりとりが交わされたらしい。夜中に火災報知器が鳴り、客は全員ロビーに避難しているなか、父を含めその部屋に泊まっていたひとたちはまったく気がつかずに眠っていたらしい。

 

死ぬよ!!!!!

 

いや、ほんと、大した火事じゃなくてよかった。酒飲んで寝ていたからといって気がつかないものだろうか。怖い。ほんと酔っ払い怖い。

 


父は先日もその仲間たちと温泉旅行に行って、一泊二日で帰るはずが大雪の影響で帰れなくなり、三泊した後、無事帰還しました。

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