日常と憂鬱

最近、通勤時の満員電車で「触るな」だのなんだのと揉めている男性を見かけることが度々ある。

若い人かと思いきや、普通にネクタイ締めたサラリーマン風のひとだったりして、いままでこのような電車に乗ったことないのだろうかと羨ましく思ったりする。
先日も「蹴った」だの「蹴ってない」だのと乗客二人がもみあいになってる間に私の方になだれ込み、私は足に大きな痣を作ってしまった。
 
 
重箱の隅をつつくという言葉があるけれど、私の書く文章に対してとても嫌な解釈をされることがある。え、べつにそんなこと書いてませんよね、どうしてそんな風に読めるの、なんでなのって思う。
相手をそうさせてしまう要因が私の文章にあるのか私自身にあるのかわからないけれど、どちらにしても情けないことであるよね。
 
ものすごくいやなことがあったとき、それからささやかな自信や誇りのようなものがぱりんと割れて、割れるだけならいいけれど、前から後ろからやってくる人、知ってる人、知らない人がわけもなく踏みつけていくのだからそれはほとんど粉になり、頼りない風が吹けばもうもうと舞い上がり、涙がいっぱいに出て、ほとんど動けなくなるようなことも、生きていれば誰だってあるだろうし、これからだって何度となくあるだろう。
『世界クッキー』 川上未映子
 
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